ある程度で完了させる力の重要性

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「私はマルチタスクなんだよね」っていう人がいますけど、実はマルチタスクな人はいなくて、シングルタスクをどれだけ同時並行に進める事ができるのか?というのが正しい言い方だと思います。

では、このシングルタスクをいくつも同時並行にできる人を見抜くにはどうすればいいのでしょうか?

「家事ではないか?」という人が多いでしょう。掃除とか料理とか子育てとか。半分あたっていますが、半分間違っています。

タスクというのは、4種類に区分できます。

(1)「完了イメージができている仕事」×「納期アリ」×量 <難易度:中>
(2)「完了イメージができている仕事」×「納期ナシ」×量 <難易度:低>
(3)「完了イメージができていない仕事」×「納期アリ」×量 <難易度:高>
(4)「完了イメージができていない仕事」×「納期ナシ」×量 <難易度:低>

となります。

通常、仕事には納期がありますので、ビジネスシーンで発生するのは、

 (1)「完了イメージができている仕事」×「納期アリ」×量 <難易度:中>
(3)「完了イメージができていない仕事」×「納期アリ」×量 <難易度:高>

になります。さて、優秀な人や頼りになる人は、(1)と(3)のどちらになりますでしょうか?

答えは(3)です

事務のお仕事をしている方は、(1)の中で仕事量を大量にさばければ良いので、こなせる量が評価になると思いますが、ほとんどの場合は、完了イメージがつかない仕事を対応する事が多いわけです。

例えば、資料を作りながら、お客様からの電話を対応し、上司からの依頼に耳を傾け、部下に指示をし、同僚からのギャグに愛想笑いをし、メールを確認し、スマホに来たLINEに返答をし・・・等々。仕事をしている上で、色々なタスクが発生して対応しますが、これらのタスクのほとんどは、突発的です。

では、突発的であり、完了イメージができない仕事であり、納期がある仕事をこなす事ができる人は、どういう特徴があるのでしょうか?

それは、

 ・調べる力(聞く力)
・切り捨てる力

の2点が高い人です。

調べる力というのは、完了イメージがつかないタスクを、どうやって調べてタスクをスタートさせる事ができのかという力です。

切り捨てる力というのは、完璧に完了させるのではなく、「ある程度で完了させる力」です。

調べる力は、IT業界にいる人であればネットを使って調べますので、そんなに難しい事ではないですが、重要なのは切り捨てる力です。

依頼された仕事を納期ギリギリまでに完璧を求める人は、仕事の推進力は低いです。

ある程度形になった段階で、依頼者に報告をし、途中経過を見せ、どの程度の品質で満足できるのかを確認するわけです。これができる人が頼れる人であり、自分の周りに配置しておきたい人になります。

要するに、これが仕事が早い人とか、優秀な人と言われるわけですね。

こういう人が自分のチームにいると、残業はなくなります。生産性も上がります。ワークライフバランスも充実します。

これをデジタルの力で見極めるサービスを作れないか検討をしています。

本当に優秀な人材を見つけるには、「調べる力」と「切り捨てる力」に着目してシステムを作ってみたいと思います。