テレワークの生々しい実態

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当社でもコロナウィルス感染防止の為に、テレワークを推進してもうすぐ1年が経過しようとしています。

1年間テレワークをした結果、何のメリットがあり、何のデメリットがあったのかを振り返りたいと思います。

テレワークによって、一般的なメリット・デメリットを見てみると、「なるほど・・」と思える部分もあるのですが、そうかな?と思う部分も出てきます。

もちろん、テレワークによってメリットの方が確実に大きいです。

テレワークが推進されるという事は、自宅にいて仕事ができるので、働く意欲がある方であれば、在宅で仕事をお願いできる事が多くなるので、主婦や学生・身体に問題がある方や対人恐怖な方など。色々な方が在宅で仕事できるチャンスがありますので、雇用増加に繋がります。

ただ、やはり問題(デメリット)は、

・自律できるのか?(自分で自分を律する事ができるのか?)

・結果が出せるのか?(きちんと成果を出す事ができるのか?)

という2点が大きな問題な気がします。小さな問題だと、コミュニケーションの問題とか労務管理の問題とかありますが、人間は怠けたい感情が大きいので、「見られてないから、サボる」「サボって、結果が出せないから言い訳する」という悪循環が始まります。

 

まさに、先日も当社従業員で、「TV会議でカメラをオンにするのは問題がある」や、「プライバシーの問題がある」等の話がありました。そして、管理をしないようにしたところ、プロジェクトの進捗が見えづらくなってしまい、成果が下がってしまった為、指摘したところ、「頑張っています!」「サボってません!」などの言い訳ばかり・・管理する方も辛くなってしまいます。

 

やはり、そうなりますよね・・・。

 

出社しなくなって、在宅で仕事するようになっただけで、だいぶライフ・ワークバランスが向上し、通勤ストレスや対人ストレス等が無くなったはずなのですが、人間は現状に慣れると、さらに欲が出るモノです。そうしていくうちに、仕事の成果が劇的に下がってきてしまいました。

 

逆にテレワークで成功できた人は、

 ・プライベートから仕事へ、きちんと切り替える事ができている(自分を律する事ができる)

 ・毎日の計画と結果を出している(管理能力が優れている)

という2点が優れているように思います。

こういう方は、皆さん報連相が適格ですね。(きちんと仕事しているから、報連相が適格だとも言えます)

そこで、色々考えてみたのですが、テレワークに適している業務と適していない業務があるのではないかと思いましたので、整理してみました。

 ・テレワークに適している業務は、「成果物重視の業務」

・テレワークに適していない業務は、「プロセス重視の業務」

仕事はどんな仕事でも、

 1)要件定義 <成果物重視>

 2)設計 <成果物重視>

 3)製造 <成果物重視>

 4)テスト <成果物重視>

 5)リリース <成果物重視>

 6)運用 <プロセス重視>

 7)1)~5)の横断的なプロジェクト管理 <プロセス重視>

となりますが、この中で成果を数値で表現できるのは、1)~5)です。

 

もちろん、数値化できるだけの管理フォーマットが存在するという前提ですが、やろうと思えば、数値化は可能です。

絶対数値化できないのは、6)と7)です。

 

なぜならば、成果物が何か?というのが最初の段階では見えない仕事であり、その仕事の状況によって能動的に動かないといけない仕事だからです。

この仕事はテレワークには向かず、チームで仕事をする形でオフィスで仕事をする方が良いという事に気が付きました。

なんでもテレワークにする事が良いというわけでもなさそうです。

という事で、当社では「プロセス重視の仕事をオフィス」とし、「成果物重視の仕事をテレワーク」という方針で社内規定を改版したいと考えています。

まだまだ緊急事態宣言が続きますが、解除されたら改めてきちんと精査をしていきたいと思います。