年代毎に異なるモチベーション管理
最近、色々な若い世代の方々と接している中で、おぼろげながら分かってきた事があります。それは、年代によるモチベーションに差異があるという事です。また、男性脳と女性脳でもモチベーションに差異がある事も見えてきました。
そもそも、若い世代と会話をしていると、価値観に関しても少し考えさせられます。
価値観という事を正確に答えられる人はいないかもしれないのですが、価値観というのをネットで検索してみると、「物事の価値についての、個人(または、世代・社会)の(基本的な)考え方。」と記載されていますが、なんか分からないです。
もう少し分かりやすく説明すると、「同じモノを見た時に感じる事が同じかどうか?」という事が「価値感が同じかどうか?」という事になります。
これは、仕事の中でもそうなのですが、お客様から提示された「要件」に対して、「あれ?この要件は抜けが多いな・・」と思うのか「この資料完璧だな」と思うのかで価値観の違いが出てきます。
価値観というのは、その人が自分と同じ育ちであれば、ある程度同じ価値観になるかもしれないですが、完全に同じ価値観というのはあり得ません。同じ親に育てられた兄弟ですら完璧に同じ価値観にはならないので。
なので、それぞれ違う価値観を認め合ってコミュニケーションをしなければならないっていうのが難しいですよね。
さて、年代毎のモチベーションと男性脳と女性脳に関する考え方に関してですが、管理職の方々は意識して欲しいところもありますけれども、見えてきた事を要約しますと、このようになります。あくまでも、これは確率の話なので、全員が全員というわけではないです。
【年代毎の仕事に対するモチベーションに関して】
20代〜30代 ・・・存在意義
40代〜50代 ・・・お金(給与)
60代以上 ・・・衣食住と協調性
だと思われます。
20代〜30代は、ネイティブなスマホ世代であり、SNS時代でもあります。要するに自分が必要とされている事や自分が承認されている事がモチベーションに繋がります。本人の実行した事に対して否定をするのではなく、SNSのように「いいね!」を前提としてコミュニケーションする事が大切です。この世代の方は保守的な方が多く、「いいね!」と手を差し伸べながら育成をするのが良いと考えています。
40代〜50代は、経済成長の時代に育った事もあって、「稼ぐ=成長」「高収入=偉い」というのがモチベーションに繋がっているように思います。「年収いくら?」と気にするのはこの年代の方が多いですね。この為、その人の頑張りや不足している部分を的確に指摘をし、給与やボーナスに反映する事を考えなくてはなりません。
戦後の昭和を支えてきていただいた60代以上の方々は、住居・衣服・食が安定して確保できるようにしてあげる事と、戦後の日本は近所の方々と協力し合って生きてきたので、支え合っていく協調性がある環境にモチベーションを感じているそうです。なので、年上が年下を育成するという慣例が成り立っていて、「君、何年入社?」とか「君、何歳?」と年齢を気にされる方が多いと思います。
https://www.chunichi.co.jp/article_photo/list?article_id=103179&pid=544693
最後に、女性脳と男性脳に関してです。なぜ「脳」という言い方をするのかというと、LGBTQなどの時代だからというわけではなく、女性に多いと言われている物の考え方と、男性に多いと言われている物の考え方を、女性脳と男性脳という言い方をしています。要するに男性でも女性的な考え方を持った方もいらっしゃれば、女性でも男性的な考え方を持っている方もいますので、性別ではないという事です。
女性脳と男性脳を見極めるのは簡単で、「成果主義」なのか「過程主義(プロセス)」なのかで判断する事ができます。
その人が、「結果ばかりではなくて、途中の頑張りを認めて欲しい」と望めば、それは女性脳です。その人の仕事過程をよく観察して、結果が伴わなかったとしても努力した過程に目を向けてあげるべきです。逆に、「遊んでてもいいだろ?結果だけを見てくれよ」と望めば、その人は男性脳です。この場合、過程を観察する事はせず、ゴールを明確にして達成したら讃えるべきです。
このように、「年代 × 脳」という考え方で、その人のモチベーションを考えてみるのも一つの方法なのではないかと思います。
管理職の方も、管理職を目指す方も気にしていただければと思います。