あえて面接で確認する組織論
2023年新卒社員採用に向けて面接が開始されていますが、当社に入社ときの面接で、家族構成を確認する時があります。もちろんプライバシーな事なので理由を説明してからお聞きするようにしていますが、実は、面接で家族構成を聞く事は職業差別に値するとの事で、厚生労働省では配慮するように記載されています。
これは、通常家族構成を聞く時の会社側の目的が、「その人が信用できる人なのかどうかを探る為」なので、面接される人自身に関わる事以外で聞く事がある場合は充分に配慮する必要があるという意図なのです。
ただ、私達の面接では少し意図が違っていて、家族構成を聞く意図としては、「どこから教育をスタートすれば良いのか?」これを把握する事が目的です。採用不採用の判断をする為ではありません。
少し理由を説明しておきます。
会社というのは、一つの組織なのですが、一番最小構成の組織は家族です。
この家族構成が正常に機能していたかどうかを確認する事で、組織論から教育する必要があるのかどかを判断しているわけですね。
会社と家族というのは、その呼び方は違いますが、同じ組織であり、必要な役割というのは同じなのです。
組織長というのは、家族であれば父親であり、会社で言えば社長です。
管理職というのは、家族であれば母親であり、会社で言えば管理職(部長・課長)です。 作業者というのは、家族であれば子供であり、会社で言えば職員です。 |
まずこれが最小構成の組織ですね。
そこから、組織を大きくする為に、新しい人を組織に加入させるわけです。
新しい人というのは、家族であれば新生児ですし、会社で言えば新入社員です。
そして、この新生児や新入社員を自立して社会生活していけるように教育するのが組織の先輩である人達ですよね。
家族で言えば、父・母・兄・姉ですし、会社で言えば社長・管理職・先輩職員なわけです。
ここまでで少し理解していただけるかもしれませんが、私達が家族構成を確認するのは、正しい組織(家族)で育ってきていて、正しい組織という事を理解しているのか?という点を確認したいわけです。
父親は、組織を安定させ、発展させる為に行動できていたのか。
母親は、父親の先導を理解し、管理ができていたのか。 子供達は、母親の管理下で行動できていたのか。 |
こういうところを確認したわけです。正しい組織を家族の正しい姿で理解できていれば、自分がどういう行動をする事が正しいのか見えてくると思うのです。なので、家族構成と役割を確認しながら、正しい組織の教育をする為の材料としているわけです。
組織はもちろん多少の衝突はありますし、衝突があった場合には家族会議をしたりしますよね。会社も同じで、それぞれの役割の中で、多少の衝突はありますが、会議の中で折り合いをつけて進むわけですね。
こういう組織論を理解して入社していただける事を願って、家族構成をお聞きしているという事をご理解いただけますと助かります。
もちろん、プライバシーな部分でもありますので、お話いただくのは強制ではありませんが、面接の際にはお聞きするようにしておりますので、予めご理解いただけますと助かります。